国家の象徴
国の記章
ブータンの記章は丸く、蓮の上に2つのひし形の雷電が配置されています。宝石で覆われた2匹の龍が両サイドに縦に描かれています。雷電は、現世と宗教的な力の調和を表わし、蓮は清らかさを表わしています。宝石は国王の力の象徴で、2匹の雄雌の龍はドゥルックユル(Druk yul)つまり「雷龍の国」という国名を表わしています。
国旗
国旗は長方形で、斜めに二等分されています。上部は黄色で、現世での国王の権威を示しており、下部のサフランオレンジは宗教の営みと仏教の力を象徴しています。龍は、国名と国の清らかさを、爪に握られている宝石は国の豊かさと完全性を意味しています。

国獣
ブータンの国獣はターキン(burdorcas taxicolor)です。伝説によるとターキンは15世紀に聖人ディクパキンレーが山羊の頭と牛の体から創造したとされています。ターキンはそのユニークな外観と宗教的な歴史や神話と深いつながりがあるという理由で国獣となりました。ずんぐりした首と筋肉質な短い足を持った、大変珍しい哺乳類です。群れを作って生息しており、ブータン北西部か北東部の奥地の、標高4,000メートル以上の場所で見つけることができ、冬には1,200メートル近くまで下りてきます。竹を主食とし、大人のターキンは体重がメスで200キロから500キロ、オスで400キロから1,000キロにもなります

国鳥
ブータンの国鳥はワタリガラスです。王冠にもデザインされています。ワタリガラスはブータンの守護神の化身と考えられています。ワタリガラスはブータンの初代国王の父親の戦闘時のヘルメットに用いられましたが、1971年に国鳥とされたのを機に王冠の装飾に使われています。
国技
ブータンの国技はアーチェリーです。1971年にブータンが国連に加盟した時に国技と定められました。宗教的祝日にも一般的祝日にも国中でアーチェリーが行われます。また大小様々なアーチェリ ーの大会も開催されています。
国花
ブータンの国花はブルーポピー(Meconopsis horridula)です。白い花糸をつけた繊細な青又は紫色の花で、1メートルの高さに成長します。3,500メートルから4,000メートルより高い山のごつごつした地形に咲きます。1933年にイギリスの生物学者、ジョージ・シェリフによって東ブータンで発見されました。
国樹
ブータンの国樹は糸杉(Cupressus torolusa)です。糸杉は国中どこでも見つけることができますが、特に寺院や修道院で大きな糸杉を見つけることができるでしょう。糸杉は、標高1,800メートルから3,500メートルの熱帯にあります。荒れた地形でも成長することが、勇気や質素と結びつけて考えられています。またこの樹はブータンの宗教的歴史にも関係があります。
国歌
国歌は1953年に作曲され、1966年に正式なものになりました。龍の王国に糸杉が育ち…という 歌詞が知られています。
言語
公用語はゾンカ語で、これはもともと西ブータンで話されていた言語です。文字通り、ゾンやブータンの行政機関で話される言語という意味です。ブータンではたくさんの言語が話されています。今日では、国中で19の言語や方言が使われています。
祝日
12月17日は、1907年にブータンの初代国王ウゲン・ウォンチュックが即位した日に因み、祝日となっています。ブータン人は国中をあげて、華やかなお祭り気分でこの日を祝い